ニュース・バックナンバーについては、チラシやプログラムなど画像を削除し、リンクも解除しています。
次回み絲之會は2021年2月19日
第六回公演 能〈鵺〉村岡聖美 舞囃子〈巻絹〉林美佐
2021年2月19日(金)第六回 み絲之會 セルリアンタワー能楽堂 舞囃子「巻絹 惣神楽」林美佐 能「鵺」村岡聖美
〔update 2020.01.26(日)〕
3月8日(日)金春会定期能
能〈雨月・百万・葵上〉
2020年3月8日 (日) 12:30(開場11:45)~国立能楽堂 金春会定期能
能〈雨月〉シテ:本田光洋 ツレ:本田芳樹 ワキ:村瀨慧 アイ:大藏教義
笛:藤田貴寛 小鼓:曽和正博 大鼓:柿原弘和 太鼓:小寺真佐人 地頭:髙橋忍
狂言〈居杭〉シテ:大藏彌太郎 アド:大藏章照 アド:小梶直人
能〈百万〉シテ:中村昌弘 子方:中村優人(初舞台) ワキ:殿田謙吉 アイ:吉田信海
笛:藤田次郎 小鼓:住駒充彦 大鼓:髙野彰 太鼓:桜井均 地頭:金春安明
能〈葵上〉シテ:辻井八郎 ツレ:柴山曉 ワキ:大日方寛 アイ:小梶直人
笛:小野寺竜一 小鼓:鳥山直也 大鼓:安福光雄 太鼓:吉谷潔 地頭:井上貴覚
4月8日(日)金春会定期能
能〈西王母・井筒・鵺〉
2020年4月8日 (日) 12:30(開場11:45)~国立能楽堂 金春会定期能
能〈西王母〉シテ:梅井みつ子 子方:見吉麻由 ワキ:高井松男 アイ:金田弘明 笛:槻宅聡 小鼓:鳥山直也 大鼓:亀井洋佑 太鼓:桜井均 地頭:山井綱雄
狂言〈秀句傘〉シテ:三宅右近 アド:三宅近成 アド:三宅右矩
能〈井筒〉シテ:長谷川純子 ワキ:則久英志 アイ:前田晃一 笛:八反田智子 小鼓:森澤勇司 大鼓:柿原弘和 地頭:梅井みつ子
能〈鵺〉シテ:森瑞枝 ワキ:村瀨提 アイ:高澤祐介 笛:成田寛人 小鼓:森貴史 大鼓:髙野彰 太鼓:大川典良 地頭:吉場廣明
1月26日(日)金春会定期能〈御裳濯・羽衣・藤戸〉
御裳濯 みもすそ
〈御裳濯〉のあらすじから見てゆきましょう。「当今に仕える臣下が伊勢神宮を参詣後、二見(ふたみ)の浦へ行きます。そこへ神田に水を引き入れている老人と男に会います。臣下が川の謂れを老人に尋ねると、神鏡を戴いた倭姫の尊(やまとひめのみこと)が諸国を巡り、この地へやって来た時に裳の裾の汚れを川の水で濯いだことから、御裳濯川と名づけられたと語ります。その時、倭姫の尊が田を作っていた翁に「伊勢神宮の神が鎮座するのにふさわしい所はありますか」と尋ねます。翁が道案内をした所がいま伊勢神宮がある所なのです、と答え、その翁が今の興玉の神(おきだまのしん)であると語ります。また、老人は神が瀬と神風の謂れ、伊勢神宮の謂れを語り、自分が興玉の神であると告げ消えます。するとその夜、臣下が旅寝をしていると、興玉の神が現れ舞を舞い泰平の御代(みよ)を祝福する」という内容です。
作者は世阿弥の可能性も指摘されていますが未詳です。出典は『倭姫命世紀(やまとひめのみことせいき)』と『神皇正統記(じんのうしょうとうき)』ですが、『謡曲大観』にあるように『倭姫命世紀』のほうが重視されています。御裳濯川は現在の五十鈴(いすず)川です。また、興玉の神は猿田彦命(さるたひこのみこと)〔天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫を日本へ導いた神〕の別名です。
世阿弥が金春禅竹に相伝したとされる『能本三十五番目録』が本曲の初出であり、世阿弥時代に成立していたのは確実です。
なお、〈御裳濯〉は金春流にしかない曲で、金春流でも上演が極めて少ない稀曲です。見どころは後場の神舞ですが、脇能(神能)で神舞を舞う曲が金春流では〈高砂・弓八幡・養老・御裳濯・佐保山(真ノ序ノ舞ニモ)〉の五曲と意外に少ない印象です。
強引なこじつけですが、〈御裳濯〉に「嘉辰令月」という語があります。他には〈春栄〉にありますが、新元号・令和の出典となった『万葉集』の「初春の令月にして気淑(よ)く和(やわら)ぎ…」ではなく、二曲とも『和漢朗詠集』からの引用です。また、〈御裳濯〉のキリには「白和幣(しらにぎて)・青和幣(あおにぎて)」という語があります。この「和幣(にぎて)」とは神の心を和(やわら)げるための料(捧物)の意味です。現在、神官がお祓いをする時に使う幣(ぬさ)のイメージです。白和幣は楮の木の皮の繊維で織った白い和幣、青和幣は麻で作った和幣で少し青みがかっています。「嘉辰令月」の「令」と「白和幣・青和幣」の「和」と合わせると、謡曲版「令和」が出来ますが、当然のことながら蛇足です。しかし、本曲は令和最初の正月を迎えるのにふさわしい、とてもめでたい曲です。
〔update 2020.01.24(金)〕
2020年1月26日(日)金春会定期能
能〈御裳濯・羽衣・藤戸〉
2020年1月26日 (日) 12:30(開場11:45)~国立能楽堂 金春会定期能
能〈御裳濯〉シテ:佐藤俊之 ツレ:中田能光 ワキ:野口能弘 アイ:大藏教義 笛:小野寺竜一 小鼓:田邊恭資 大鼓:柿原光博 太鼓:三島元太郎 主後見:金春安明 地頭:髙橋忍
狂言〈鞍馬参り〉シテ:大藏吉次郎 アド:榎本元
能〈羽衣〉シテ:櫻間金記 ワキ:宝生欣哉 笛:一噌庸二 小鼓:森澤勇司 大鼓:亀井忠雄 太鼓:小寺佐七 主後見:横山紳一 地頭:政木哲司
能〈藤戸〉シテ:本田芳樹 ワキ:殿田謙吉 アイ:大藏基誠 笛:松田弘之 小鼓:住駒充彦 大鼓:佃良勝 太鼓:金春國直 主後見:髙橋忍 地頭:本田光洋
東京・日本橋「水戯庵」
2020年2月4日(火)の金春流
東京・日本橋の「水戯庵(すいぎあん)」は、能・狂言など日本の伝統芸能を間近で楽しむことができる新感覚の劇場型レストランです。
水戯庵:〒103-0022 東京都中央区日本橋室町2-5-10 B1)東京メトロ銀座線/半蔵門線「三越駅前」A6出口徒歩1分(コレド室町2直結)
■第三部(ディナータイム)
17:30開場
18:30~仕舞
19:00~半能
17:30~20:30食事(ただし公演中を除く)
2020年2月4日(火)の能楽金春流の出演日時と内容・演者
2月4日(火)
■ディナータイム(19:00~19:40)
仕舞〈羽衣キリ〉シテ:柏崎真由子(18:30~) 地謡:本田芳樹/本田布由樹
1分解説:柏崎真由子
解説:柏崎真由子(19:00~)
半能〈箙〉シテ:井上貴覚(装束着用)ワキ:舘田善博 笛:小野寺竜一 小鼓:飯冨孔明 大鼓:亀井洋佑 後見:柏崎真由子 地謡:本田芳樹/本田布由樹
⇒料金・座席・料理など詳しくは「水戯庵」のホームページをご覧ください。
〔update 2020.01.15(水)〕
1月7日(火)NHK-BSプレミアム
「新日本風土記 富士山~千年の美 一瞬の夢~」放送
2020年1月7日(火)に、NHK-BSプレミアム(『プレミアムカフェ』)で「新日本風土記 富士山~千年の美 一瞬の夢~(2010年3月17日放送 89分)」放送。その中で能〈富士山〉(シテ金春安明)が紹介されます。
1月7日(火)午前9:00~
1月8日(水)午前0:45~(深夜リピート放送)
能に世阿弥作の〈富士山〉があります。〈富士山〉は能五流派のうち二つにしか伝わっていません。その一つが金春流です。
富士山と日本人の千年を超える深いかかわりを、美しい映像とエピソードで解き明かす番組です。
金春月報 2020年1月号 主な内容
■円満井談義「謹賀新年」金春憲和
■演能会写真〈経政・遊行柳・竜田〉
■演能会の予定・1月の演能・2月以降の演能予定
■かわらばん 法政大学能楽賞 日本芸術院新会員
■能の表現―今月の演目〈御裳濯(みもすそ)〉から―後藤和也
■明窓浄机―学界通信―倉持長子(くらもち・ながこ)(昭和女子大学非常勤講師)「源氏能〈玉葛〉」続き
■連載 観能のための曲目解説130 〈野宮(ののみや)〉金春安明
■年賀広告
■編集後記
※「スケジュール」を更新しました(2020年1月~2020年12月)。
〔update 2020.01.01(水・祝)〕
<<前月 次月>>