詳細未定。発売日時・購入方法・価格など、決まり次第、「金春月報」・金春円満井会公式ホームページなどで告知の予定
世阿弥の「風姿花伝」に、「翁」は聖徳太子が作り、金春家の祖・秦河勝に伝えられた、とあります。その「翁」に始まる正統を脈々と受け継いで八十世宗家を務め、今は八十一世宗家を長男金春憲和に継承させた八十世金春安明が、中世を今に伝える下掛(しもがかり)能・金春流の魅力を広く知っていただくために、各曲目の特徴をわかりやすく解説します。
能は中世に生まれ、近世に、謡本によって学び楽しむ芸術として普及しました。第一線の演者であるとともに、謡本の校定に携わった著者ならではの見識に裏打ちされた、能をさらに豊かに享受するためのガイドです。
能を見る。演じる―謡う・舞う。調べる、考える。全てのために。シテ方金春流 前宗家 八十世 金春安明による金春流の集大成、すべてがいまここに。
能を見る。演じる―謡う・舞う。調べる、考える。全てのために
近日発売予定
金春の能〈中〉 近世を潤す
シテ方金春流 前宗家 八十世 金春安明著
本書のおもな内容
第一章 江戸時代の金春流
❖カラー口絵
■金春安明 江戸時代の能を語る
◉いわゆる「武士の能」と「庶民の謡」
◉謡の詞章について
◉「能は変わらずに伝えられた」のか
■謡本の変遷
◉金春流の謡本
◉金春安照新資料
第二章 現行曲目の解題〔中〕 ―五十音順・61曲
さ 西行桜(さいぎょうざくら)
佐保山(さおやま)
鷺(さぎ)
桜川(さくらがわ)
佐渡(さど)
実方(さねかた)
し 俊寛(しゅんかん)
春栄(しゅんねい)
鍾馗(しょうき)
昭君(しょうくん)
猩々(しょうじょう)
正尊(しょうぞん)
白髭(しらひげ)
す 角田川(すみだがわ)
せ 西王母(せいおうぼ)
誓願寺(せいがんじ)
是界(ぜがい)
関寺小町(せきでらこまち)
殺生石(せっしょうせき)
蝉丸(せみまる)
千手(せんじゅ)
そ 草紙洗小町(そうしあらいこまち)
卒都婆小町 (そとばこまち)
た 大会(だいえ)
当麻(たえま)
髙砂(たかさご)
忠度(ただのり)
竜田(たつた)
谷行(たにこう)
玉葛(たまかづら)
田村(たむら)
ち 竹生島(ちくぶしま)
張良(ちょうりょう)
つ 土蜘(つちぐも)
経政(つねまさ)
鶴亀(つるかめ)
て 定家(ていか)
天鼓(てんこ)
と 藤永(とうえい)
道成寺(どうじょうじ)
唐船(とうせん)
東方朔(とうぼうさく)
東北(とうぼく)
融(とおる)
木賊(とくさ)
知章(ともあきら)
巴(ともえ)
朝長(ともなが)
鳥追舟 (とりおいぶね)
第三章 気韻生動
■折々の記
◉石橋紀行
◉閑心遠目
◉水面下の足
◉おじいちゃんのアゴヒゲ
◉「時正」を論ず
◉私の「三原則」
■能は音楽劇
◉舞台の心得
◉能を演じる
◉能の謡について
◉金春流の謡
■金春流の音韻と節附
◉音韻と発音
◉音韻と時代考証
◉金春喜勝の節附
◉音韻を考える