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金春円満井会
動画配信サイト開設
2021年1月、公益社団法人 金春円満井会は動画配信活動専門のアカウントを開設。
金春円満井会広報担当の本田布由樹氏と金春飛翔氏が投稿します。
〔update 2021.01.22(金)〕
2月21日(日)第61回式能 第二部
〈俊寛〉櫻間金記
2021年2月21日(日)第61回式能 第二部15:15~国立能楽堂 能「俊寛」櫻間金記 ツレ政木哲司/柴山暁
〈俊寛〉
【あらすじ】平家打倒の企てが露見した俊寛・成経・康頼が鬼界が島で流罪になっています。島では俊寛が汲んできた水を酒に見立て三人が都をしのんでいました。そこへ赦免使が中宮御産の大赦を告げに舟で島へやって来ます。しかし、赦免状には三人同罪ながら俊寛の名前だけがありません。悲嘆に暮れる俊寛を一人島に残し、赦免使たちは舟で島から離れてゆきます。
【見どころ】〈俊寛〉の作者は未詳です。しかし、近年の研究(集成本『謡曲集』解題・新古典『謡曲百番』前付など)から、世阿弥の息男である観世元雅説が有力とされています。
赦免状に自分の名がないことを知った俊寛の心理が劇的に描かれてゆきます。世阿弥が志向した「舞歌幽玄」(謡と舞による優美な能)とは対極に位置する異色の名曲と言えます。
〔update 2021.01.19(火)〕
金春月報 2021年1月号 主な内容
■円満井談義「謹賀新年」金春憲和
■演能会写真〈巴・阿漕・誓願寺〉
■演能会の予定 FM能楽堂 1月の演能・2月以降の演能予定 公演中止のお知らせ チケット発売 鎌倉FM お能への誘い 日本の文化のそのあした
■かわらばん 一噌庸二氏催花賞受賞
(公社)金春円満井会新規入会者
動画配信中:2020年11月14日円満井会定例能より能「橋弁慶」 鎌倉薪能
■公益社団法人金春円満井会宛ご寄付報告(2020年8月~11月)
■能の表現―今月の演目〈望月〉から―後藤和也
■年間特集「近代の金春流を彩った人々(最終回)」本田秀男および野村保・梅村平史朗・守屋与四巳のこと 武蔵野大学客員教授 羽田 昶
■明窓浄机―学界通信―倉持長子(くらもちながこ)(昭和女子大学非常勤講師)〈須磨源氏〉
■年賀広告
■編集後記
※「スケジュール」を更新しました(2021年1月~12月)。
〔update 2021.01.17(日)〕
1月17日(日)金春会定期能
〈高砂 舞序破急ノ伝・東北・望月〉
2021年1月17日(日)12:30~国立能楽堂
能〈高砂 舞序破急ノ伝〉本田布由樹 ツレ本田芳樹
狂言〈隠狸〉野村裕基
能〈東北〉金春安明
能〈望月〉山中一馬 ツレ澤翼 子方:井上あかり
当日の番組の中から〈望月〉をご紹介します。あらすじから見てゆきましょう。「殺害された安田荘司友治の妻と子の花若が、昔の家来小沢刑部友房が宿主である甲(かぶと)屋に泊まります。そこへ敵(かたき)の望月秋長が宿泊し、妻は盲人に花若は稚児に扮し友房と共に望月を歓待し鞨鼓(かっこ)や獅子舞を見せ隙を伺い望月を討つ」という内容です。
〈望月〉の舞台となる「近江国守山の宿の甲屋」の「甲屋」については、正しくは「篼屋(はたごや・宿屋の意)」だったのを、似た文字の「兜(かぶと)」と誤写し、さらに「甲屋」に書き換えられた誤伝であることが指摘されています(市村宏氏「『望月』の『甲屋』は『篼屋』の誤なるべきこと」)。耳で謡を覚えていたため、発音は正しいが謡本に宛てる漢字が不明になることはありますが、「ハタゴヤ」が「カブトヤ」に変化するとは想定し難く、竹本幹夫氏が「『望月』メモ」で指摘されているように、〈望月〉の伝承過程に断絶があったことを示しているものと考えられています。
また、同稿には作者付史料『自家伝抄』に〈望月〉の作者が「佐阿弥」とあることから、「近江猿楽系の能かとの想像もわく」とされ、田口和夫氏も「作品研究『望月』」で、「近江国守山の宿」の場面設定も近江猿楽の中で成立したからと考えれば納得がゆくであろう、と指摘されています。表章氏の「能〈石橋〉の歴史的研究」や竹本氏・田口氏稿には享保六年書上の『観世大夫書上』が引かれ、その史料から、もともと〈望月〉には獅子舞がなく越前猿楽での後補であることが記されています。田口氏稿に従いまとめると、近江猿楽の佐阿弥が〈放下僧〉にならい獅子舞のない仇討物(子方ではなくシテが鞨鼓を舞いその後に仇を討つ)の〈望月〉を作り、越前猿楽で獅子舞が後補され、その後、大和猿楽に入ったようです。
〔update 2021.01.16(土)〕
謹賀新年
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
金春ニュース
なお、1月2日(土)の鎌倉FM「お能への誘い」は、金春流 髙橋忍師の謡の実演〈富士山〉です。
〔update 2021.01.01(金)〕
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