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公益社団法人 金春円満井会から
ご寄付のお願い
日頃より、公益社団法人 金春円満井会(こんぱるえんまいかい)の活動にご理解ご支援を頂きまして誠にありがとうございます。
世界を席巻している新型コロナウイルスの感染拡大により、能楽界も深刻な打撃を受けております。2月末より約4ヶ月に渡り全ての能楽公演・講座・稽古は中止・延期を余儀無くされております。この7月から公演は順次再開の予定ではありますが、座席の市松模様による定員の半数に制限しての販売等、今後長期に渡るコロナ禍での苦しい活動を余儀無くされることが予想されております。
能楽は伝承の芸術です。過去、応仁の乱や数々の戦乱、明治維新や先の大戦の苦境を、能楽金春流は生き抜いて参りました。
当(公社)金春円満井会も、今期は大幅な減収が見込まれ、大変な経営的苦境に立たされております。しかしながら、ここで伝承の歩みを止めること無く、最大限の感染拡大防止に努めつつ、能楽金春流伝承の証である「定例能」公演を、8月10日(月・祝)の延期公演より、公演再開を目指し準備を進めております。
しかしながら、定例能公演運営は、多くは主役(シテ)を勤める若手能楽師本人の寄付により成り立ってきた、という苦しい現況にありました。前述の通り、感染拡大防止の観点から、座席は市松模様での販売、三部総入れ替え制を検討しておりますが、公演収支の赤字発生は避けられない状況です。
スポーツが試合を通じての鍛練を目指すように、舞台芸術もお客様の前での披露によって初めてその真の「花」を咲かせることが可能です。
能楽金春流を未来に繋ぐ為に、定例能公演継続の為、(公社)金春円満井会活動継続の為、この危機的状況での皆様のご支援を伏してお願い申し上げる次第です。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
(尚、当法人に対する寄付金は税制上の優遇措置が適応され、所得税や法人税の税額控除等が認められます。)
一口 五千円(複数口以上お願い出来ますと大変有難く存じます)
2020年(令和2年)7月
公益社団法人 金春円満井会 理事長 本田 光洋
〔update 2020.06.30(火)〕
【8月10日(月・祝)4/18の延期公演】
円満井会定例能
能〈生田・源氏供養・葵上〉
2020年8月10日(月・祝) 12時30分開演、会場・矢来能楽堂。
8月10日(月・祝)の円満井会定例能は、新型コロナウイルス感染防止対策のため、通常と異なり、総入れ替え三部制での開催となります。
2020年4月18日(土)のチケットはご使用いただくことができません。
2020年4月18日(土)のチケットをお持ちの方は、詳細につきましてはご購入されました各能楽師にお尋ねください。
金春円満井会よりご購入いただきましたお客様には、個別にご連絡させて頂きます。
※チケット料金が通常と異なります。
各部ごと 一般:2,000円 25歳以下優待券:1,000円
今回は感染予防対策として、入り口での検温、総入れ替えの三部制を導入、座席数を半数に減らす等、従来と異なる態勢で取り組んで参ります。
2020年8月10日(月・祝)12:30~円満井会定例能、矢来能楽堂。〈生田(いくた)〉井上貴覚 子方:井上和奏 狂言〈文荷(ふみにない)〉大藏吉次郎 〈源氏供養(げんじくよう) 〉本田布由樹 〈葵上(あおいのうえ)〉村岡聖美 ツレ安達裕香
11:30開場 12:30開演 終演17:10頃の予定。
6月28日(日)金春流
髙橋忍の能楽講座〈殺生石〉開催
2020年6月28日(日)に「高橋忍の能楽講座(殺生石の解説と装束付の実演)」を開催します。「座・SQUARE公演の見どころ」として今回は〈殺生石〉の解説と装束付の実演を行います。講師は髙橋忍ほか。
日時:6月28日(日)13:00~15:00
会場:国立能楽堂2階大講義室
※感染対策としてお出かけ前に検温をして頂き、お熱が37度5分以下の方の参加とさせて頂きます。また、マスクの持参と着用をお願いします。
●参加費は1000円です。
〔update 2020.06.19(金)〕
6月20日(土)BS日テレ
日本博特別公演「日本の音と声と舞」放送
文化庁及び独立行政法人日本芸術文化振興会では、2019年より、日本が誇る様々な文化、「日本の美」 を体現する美術展・舞台芸術公演・文化芸術祭等を展開する「日本博」を実施しています。 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で延期されていた様々な事業も、順次開始いたします。
2020年3月14 日(土)に東京国立博物館平成館で収録しました日本博特別公演「日本の音と 声と舞」を、下記の要領で放送いたします。 第一部では、日本博広報大使の黒柳徹子さんからのメッセージに始まり、アイヌ古式舞踊、2.5 次元ミ ュージカル ミュージカル『刀剣乱舞』を披露した後、第二部では、「月雪花(つきゆきはな)にあそぶ」 と題し、歌舞伎、能、文楽、雅楽、日本舞踊、合唱など多くの舞台芸術をプロジェクションマッピング とともにご覧いただきます。芸術の枠を超えた清新な舞台をテクノロジーアートが彩る夢の舞台です。能は観世流〈羽衣〉シテ観世清和。
番組名:日本博特別公演「日本の音と声と舞」
日 時:2020 年6月20日(土) 12:00~13:24
放送局:BS日テレ
2020年7月27日(月)~
能楽公演2020 ~新型コロナウイルス終息祈願~
2020年の東京オリンピック・パラリンピック期間中に国立能楽堂で「東京2020 オリンピック・パラリンピック能楽祭」として開催予定でしたが、下記の通りに開催いたします。
能楽公演2020 ~新型コロナウイルス終息祈願~
能楽は700年間、災害や戦火、歴史の変革など幾多の試練を乗り越え、文化を紡いできました。オリンピック・パラリンピック競技大会は延期となりましたが、現能楽界最高峰の公演として、今だからこそ多くの方に能楽の豊かな舞台に触れていただきたいと思っております。又、国民の生命を守る為、新型コロナウイルスと日々最前線で向き合っておられる医療従事者の方々に最大限の敬意と感謝を表明すると共に、一日も早い終息を願い、能楽界として深い祈りを捧げる意味も込めて開催致します。
今後の状況により、公演が中止または内容変更になる場合がございます。ご了承ください。日程・演目・演者・チケット情報などの詳細は「能楽公演2020 ~新型コロナウイルス終息祈願~」公式サイトをご覧ください。
なお、金春流は
7月27日(月)半能〈石橋 古式〉シテ金春憲和 ツレ辻井八郎
7月29日(水)舞囃子〈初雪〉櫻間金記
8月03日(月)能〈翁〉金春安明
8月04日(火)舞囃子〈葛城 大和舞〉本田光洋
〔update 2020.6.12(金)〕
源太夫 げんだゆう
【あらすじ】勅使が勅命により熱田明神へ参詣します。そこで勅使が神前を清める老夫婦に会います。老夫婦は勅使に熱田明神の謂れと、自分たちが素戔嗚尊(すさのおのみこと)により八岐大蛇(やまたのおろち)から命を救われた稲田姫の父母である脚摩乳(あしなずち)と手摩乳(てなずち)と語ります。そして、父の脚摩乳は源太夫(げんだゆう)の神(しん)と名を改めて東海道の旅人を守る誓いを告げ消えます。その夜、源太夫の神と橘姫が現れます。源太夫の神は太鼓を打ち、二人が人々を守護することを告げ、舞を舞います。
【見どころ】脚摩乳と手摩乳は夫婦の神で稲田姫という娘がいましたが、八岐大蛇に姫を呑まれてしまうと嘆いていました。そこへ、素戔嗚尊が現れ八岐大蛇を退治し稲田姫を救いました。素戔嗚尊は八岐大蛇が呑み込んでいた天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を尾から取り出し、それを天照大神に献上します。二人は夫婦となり大国主神(おおくにぬしのかみ)を授かります。記紀神話で有名なこの話が前場のクセで語られます。後場は源太夫の神と橘姫による楽(がく)の相舞が見どころです。古来より金春流でしか演じられていない稀曲です。
〔能楽研究家 後藤和也〕
金春月報 2020年6月号 主な内容
■円満井談義「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との戦い」大澤久美子
■演能会仕舞写真①
■演能会の予定 FM能楽堂 6月の演能・7月の演能 公演中止のお知らせ 公演延期のお知らせ 公演協議中のお知らせ チケット発売
■(公社)金春円満井会 総会延期のお知らせ 第36回 能楽金春祭り中止のお知らせ
■かわらばん 善竹富太郎氏逝去
■演能会仕舞写真②
■年間特集
「近代の金春流を彩った人々(第四回)」櫻間左陣(伴馬)のこと(承前) 武蔵野大学客員教授 羽田 昶
■明窓浄机―学界通信―鵜澤瑞希(うざわみずき)(国文学研究資料館プロジェクト研究員)
■特別写真掲載 円満井会面装束着付写真 撮影 国東薫 天女姿(羽衣シテなど) 唐織着流姿(熊野シテなど) 鬼女姿(黒塚後シテなど)
■能の表現―今月の演目〈源太夫(げんだゆう)〉から―後藤和也
■連載 観能のための曲目解説133 〈羽衣(はごろも)〉金春安明
■編集後記
※「スケジュール」を更新しました(2020年6月~2020年7月)。
〔update 2020.06.01(月)〕